狩猟をするときに妥協できないのが足元の装備だ。
重たい銃や装備を担いで急斜面を登るようなこともあれば、雪道を登る、沢を渡るなど、猟場まで結構過酷だったりする。
靴なんてなんでもいいじゃん!といって適当なスニーカーで猟に出た日には、どこかで滑落して動けなくなり、周りに多大な迷惑をかけることになるだろう。
そこで、今日の記事は狩猟の靴について私が思うことを書いてみた。
スパイク付きの長靴が狩猟に最適
結論から言うと狩猟で最適な靴はスパイク付きの長靴だ。
実物はこんな感じ。

見た目は普通の長靴である。
違うのは裏側に金属製のピンが沢山突き出ていることだ。

狩猟で使う履物に求められる条件
なぜスパイク付きの長靴が最適なのか?
狩猟で求められる靴の条件(以下3つ)を話しながら説明する。
- 滑らないこと
- 水が染み込まないこと
- 耐寒性があること
1.滑らないこと

狩猟は真冬の山の中を歩く。当然、雪で埋まっているようなところや、カチカチに凍った地面もある。
整備された登山道ならそんなに問題ないのだが、射撃するために道から外れた斜面に登ることはしょっちゅうある。
滑ることが命に関わる事故につながる場合もあるので、しっかり地面を掴めることが重要だ。
そこでスパイクの出番なのだ。これがあるとツルツルの氷でも足を滑らせずに歩くことができる。
一度普通の靴と比較してみたが、安定感が段違いだった。
2.水が染み込まないこと
雪道といっても道路のような圧雪されたところではなく、積もりっぱなしのところを歩く。
そのためひざ下くらいのところまでは雪で埋まる。当然、短い靴だと雪が入り込んでくる。
狩猟は何時間も山の中で待機するため、雪が靴に入った状態のままではかなりしんどい。
下手すると凍傷になりかねないので注意したい。
では雪が無い地域なら問題ないのでは?と思うかもしれないが、沢を歩いたりすることもあるので、やはり耐水性が欲しいところだ。
長靴ならその点は問題ない。
3.耐寒性があること

通常の長靴は正直全く耐寒性がない。ただゴムで覆っているだけなので外気がどんどん足先の体温を奪ってゆく。そこで防寒長靴という代物を使うことになる。長靴内部に防寒素材が入っていて、比較的温度が逃げにくくなっている。
が、正直それだけでは全然暖かくないので、別の防寒対策は必要である。
登山靴と比較するとどうなのか
長靴との比較で、登山靴+軽アイゼンという選択肢もあるだろう。
登山靴は足にしっかり固定され歩きやすく、アイゼンなら氷上でも問題ないだろう。
確かに長靴はどうしてもガボガボして歩きにくいのは否めない。
ただ、登山靴ではどうしても高さが足りず、雪や沢水に足を突っ込んで浸水することがあるし、
なによりも狩猟は血で汚れるのが避けられない。高い登山靴を履いてきて血まみれになるのは悲しい気持ちになる。長靴ならせいぜい3000円くらいだし、汚れてもゴムなので水で綺麗になる。
乱雑に使えるのはメリットだ。
まとめ
- 狩猟で最適な靴はスパイク付きの長靴
- 滑らない・浸水しない・汚れてもOK・安い、メリット沢山。
- 防寒長靴はあるけど、別の防寒は必要。
以上が私が思う狩猟の靴についての考えだ。
悪いことは言わないので、迷ったらとりあえず長靴を試してみて欲しい。
私の所属する猟友会のメンバーも全員長靴を使用していた。
ベテランもそうなのだから、最初の選択肢としては良いはずだ。