早春、だんだんと気温が高くなってくると、道端や田んぼの脇に生えてくるつくし。
ほとんどの人がその存在を知っているし、これが食べられる植物だ、ということも理解していると思う。
でも実際に採取して食べてみたことのある人はそんなにいないのではないかな。
食べてみると結構おいしいし、毒草と間違えるようなこともないから、野草初心者にはおすすめなんだよね。
本記事では、そんなつくしの採り方と食べ方について紹介するよ。
つくしの採取場所
つくしは日当たりの良い、野原や土手、畑、路傍によく生えている。結構生命力の強い植物なので、荒地や酸性土壌の痩せ地でも元気に育つ。
要するに日当たりがよければいいのだ。

一番手軽に採取できる場所は畑や田んぼの脇だ。
畑の中というよりも、道路と耕してある土の間くらいに見つけることができるので、そこを中心に探してみよう。
つくしは土の下に地下茎を張り巡らせ群生しているので、一つ見つければ大量に採取することができる。
群生スポットを見つければこっちのものだ。
つくしの採取時期
つくしは低地であれば2〜4月くらい。
高地なら4月〜6月くらいまで採れる。
私の住む長野県は4月に入るとつくしがどんどん出てくるようになる。
つくしの採り方
つくしの採り方は簡単だ。根元の部分から手で引きちぎれば良い。
柔らかいので簡単に切れる。特に道具は用意する必要はないが、採取したつくしをいれるビニール袋があると便利だ。
採りごろは、頭の胞子のうが開いていない若いつくしだ。
古いものは苦味が強くなるので、傘の状態をよく確認しよう。
まあ私は開いてても美味しく食べられるのだが、これは好みによるのかもしれない。

つくしの下ごしらえ
採取したつくしは、まずはかまを取る作業を行う。
これがめちゃくちゃめんどくさい
この作業さえなければつくしは毎日でも採ってくるんだけれど・・・
つくしのはかまとは、下の写真の赤丸の部分。葉が退化したもので硬くて食べられない。

これが残っていると、食べた時にイガイガして非常に不愉快になる。
はかまを取る
まずは爪をはかまに立て、長手方向に切れ込みを入れる。
その後、切れ込みに爪を立てながら、つくしのほうを回転させると、はかまがぺりぺり剥がれてゆく。
この作業を無心で黙々と繰り返してゆこう。
作業自体は簡単なのだが、なにぶん時間と根気がいる。
この量のはかまを取るのに30分くらいかかった。
だけど、これを丁寧でやるかによって、最後の美味しさを左右するので、面倒くさがらずに頑張ろう。

水洗いをする
はかまを取ったら、水できれいに洗おう。
つくしには土やはかまのカス、胞子が付いている。
ボウルに水を流しながら、つくしを手でガシガシかき混ぜて汚れを取ろう。
2〜3回水を換えれば大体綺麗になる。
下ゆでする
調理の前に下ゆでをする。
鍋いっぱいの水を沸騰させ、つくしを投入する。5分程度茹でたあと、流水にさらせば処理完了だ。
つくしは特にアクはないので、長時間さらす必要はない。熱がとれるくらいで十分だ。
オススメの調理方法は
独断と偏見で私が勝手に選んだオススメ調理法は佃煮と天ぷらだ。
佃煮の作り方
・材料
醤油:小さじ2
みりん:小さじ1
砂糖:小さじ1
つくし:100g
鍋に醤油・みりん・砂糖を入れてよくかき混ぜる。
中火で火にかけ、焦げ付かないようにかき混ぜながら、沸騰させる。
沸騰したらつくしを入れ絡める。
弱火にして水分が飛ぶまで煮続ける。この時も焦げないように、ヘラでかき混ぜるようにする。
粗熱を取ったら、冷蔵庫に入れ一晩寝かして完成。
シャキシャキとしたつくしの食感と苦味が楽しめて、とてもおいしい。

天ぷらの作り方
天ぷらの場合、下ゆでする必要がない。つくしを洗った後、キッチンペーパーで水分をしっかり取っておこう。
天ぷら粉を水に溶かし、天ぷらの衣を作る。
つくしを何本かまとめて、衣をつけてまとめる。
180℃に熱した油につくしを入れる。この時油はケチらずにたっぷり使う。
1分程度揚げたら、つくしを引き上げ、油をよく切れば完成だ。
おわりに
今回はつくしの採り方から調理方法まで紹介した。
春の風物詩であるつくし。
誰でも簡単に採れて、調理も簡単、しかもおいしい。
是非ともこの機会にチャレンジしてみてはいかがだろうか。