登山において水分補給というのは、とても大切なことなのですが、初心者の方は水を何にいれて持っていけばいいか、どれくらい必要なのか、意外と迷うものです。
なので、今日の記事は、登山で必要な水の量とその入れ物について比較してみました。
登山で必要な水分量は?
登山で必要な水分量の目安は、体重と時間で決まります。計算式にするとこんな感じ。
必要水分量[ml] = 体重[kg] x 登山時間[h] x 5ml
例えば、体重65kgの人が5時間登山する場合、1.625mlの水分が必要になります。
ただし、あくまでもこの数字は目安です。気温が暑ければもっと水分は必要ですし、体質によっても変わります。登山時間も何かトラブルで伸びるかもしれません。
ですので、水分は余裕をもって多めに持ってゆくといいでしょう。ちなみに私は目安の2倍くらいの量を持って行っています。
入れ物は何があるの?
山道具店に行ってみると、入れ物だけでも所狭しと道具が置かれています。ではどれが使いやすくて、どんなメリットデメリットがあるのでしょうか?
ステンレスボトル

ステンレスボトルは、真空断熱されていて、保温力が非常に高いです。熱湯を入れような物なら、半日は熱いままで飲めません。分解できるのでお手入れも楽です。
ただし、保温性が高いものほど重くなるので、あまり容量が大きいものは持ち運ぶのが大変になります。ちょっとしたハイキング程度ならオススメします。
メリット | デメリット |
保温性が高く、冷たいまま、お湯のまま持って行ける | 容量が大きいものは重い・かさばる |
分解できるのでお手入れが楽 |
樹脂ボトル

樹脂ボトルはその名の通り、硬質のプラスチックでできたボトルです。ステンレスボトルに比べ、軽量で、多少乱暴に使っても壊れにくいのが特徴です。水だけではなく、ちょっとした食べ物とかを入れるのにも使えます。
メリット | デメリット |
軽量 | 保温性は無い |
頑丈 | 容量が大きいものはかさばる |
お手入れが楽 |
ソフトボトル

ソフトボトルは柔らかい袋状のボトルです。軽さはピカイチで、水が無くなってくれば、小さくたためるのでコンパクトにできます。
ペラペラで破れそうで不安にはなりますが、山岳用の製品であれば、そう簡単に破れることはないので大丈夫です。
とはいえ、尖ったものが刺さらないように気をつける必要はありますが。
あとソフトボトルは水以外のものはあまりいれない方がいいです。清掃性はあまり良くないので、スポーツドリンクを入れたりすると、洗いきれなかったりします。
メリット | デメリット |
軽量 | 内部を洗いにくい |
コンパクトにたためる | 尖ったものには注意が必要 |
ハイドレーション
ハイドレーションとは、バックパックに入れたボトルから、チューブを口元に出して、いちいち取り出さなくても水分補給ができるという物です。
通常のボトルだと、バックパックのサイドや中に入れたりして、取り出すのがめんどくさい。ハイドレーションならその手間を省け、どんどん進んで行きたい人には最適なものです。
私は使用していないですが、友人が使っているのをみて、便利そうだなと思いました。ハイドレーションも水以外の物は入れない方がいいです。チューブ内やボトル内の洗浄は専用のブラシで洗いますが、それでもお手入れは大変です。
メリット | デメリット |
バックパックから取り出さなくても水分補給ができる | お手入れが面倒 |
それなりに軽量 |
ペットボトル
いちいち容器を用意するのはお金もかかるし面倒だと思う人はペットボトルでも大丈夫です。飲んだ後は潰して小さくできますし、手軽に購入できます。
メリット | デメリット |
どこでも買える | ゴミがでる |
飲んだ後は潰して小さくできる |
筆者オススメの方法
私のオススメは、1.5lのソフトボトルと500mlの樹脂ボトルの組み合わせることです。また、必要に応じてペットボトルを追加します。
樹脂ボトルをバックパックのサイドに入れ、ソフトボトルはバックパックの中にしまいます。樹脂ボトルの中身が無くなったら、ソフトボトルから500ml移し替えます。
・すぐ取り出せるようにしたい
⇨バックパックのサイドに入れよう
⇨でも500ml以上はサイドに入れにくい
⇨バックパックの中に残りの水を入れて適宜移し替えよう
⇨1.5lの樹脂ボトルはかさばる
⇨ソフトボトルに入れよう
こんな感じで試行錯誤して、この方法に落ち着きました。
おわりに
一口に水を持っていくといっても、このように沢山の方法と、メリットデメリットがあります。試行錯誤しながら自分なりのスタイルを考えるのも山の楽しみの一つだと思います。是非とも自分がいいと思った方法を見つけてくださいね!